公共施設
隠岐の島町木質バイオマス利用推進センター
所在地:隠岐郡隠岐の島町
竣工:平成30年
現在火力で賄っている隠岐の島町内のエネルギー。
そのうちの何割かを自給することを目指した「バイオマス構想」という取り組みがおこなわれております。
風力、太陽光などのプロジェクトが稼働するなかで、木質バイオマスを活用しようという流れも数年前から立ち上がり、ペレット工場を作ることになりました。
島内に燃料として使用できる山はあるけれど、切り出す整備がまだ足りていない、という課題や、作るまでに手間がかかる、というデメリットがありながらも、圧縮されているので1粒当たりのエネルギーが大きく安定している、というメリットもあるこのペレット。
現在はまだ一般家庭向けへの使用はされておらず、試験的に島内のホテルのお風呂や図書館の冷暖房空調などに使用されています。
また、今後は中学校や隠岐の島町役場の新庁舎など、公共施設に取り入れていく予定となっています。
外観
右から、木材の収納場所、オガ粉棟、ペレット棟という並び。
研磨機
木材を粉砕する刃を磨きます。使用後は毎回刃を磨くことが望ましいとされています。
粉砕機
おが粉を作る粉砕機。この部分に丸太や背板(材木から角材や板を取った残りの、片面に丸みのある板)といった材料を載せます。
粉砕機
本体部分。2mの背板の束を数秒で粉砕していきます。
この粉砕機は、1時間で約5トンのおが粉を製造することができます。
ベルトコンベア
おが粉ヤードにおが粉を運びます。広葉樹、針葉樹、混材と木の種類によって3か所に分別します。
おが粉ヤード
できあがったおが粉を一時的に保存する場所となります。
おが粉ヤード(外から)
4×3×7m(84立米)の大きさがあります。
おが粉供給機
出来上がったおが粉をペレット棟に運搬します。
連続気流乾燥機
おが粉の含水率を調整します。
連続気流乾燥機
含水率15%を目標に、水分を飛ばしていきます。
定量供給機
おが粉はペレットするものと、機械自身の燃料としても使用します。
ここでは、その用途別で振り分けをおこないます。
ペレット造粒機
ハチの巣状の3パターンの型があり、乾燥されたおが粉がそこを通過して圧縮される仕組みとなります。
コンベア
出来上がったペレットを運んでいきます。
フレキシブルコンテナバッグ
職人たちのあいだでは「フレコン」や「トン袋」と呼ばれる保存用の袋。
これに出来上がったペレットを入れ、運ばれていきます。