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【職人特集】<その1>佐々木雄一 ~職人への積み重ねと、島の伝統継承へ~

大工職人佐々木

吉崎工務店の職人さんを、インタビュー形式で紹介していく新コンテンツです。
第一回目の特集は、隠岐の島町大久出身の大工・佐々木雄一さん。
大工として鍛錬の日々を過ごす傍ら、一児のパパでもある佐々木さん。隠岐の自然と人を愛し、島の伝統神事「御霊会」に参加するなど、隠岐の島ならではのライフスタイルを送っている姿をご紹介させていただきます。

まずはプロフィール紹介

隠岐の島町の大久地区の出身、現在27歳の佐々木雄一さん。
島内の高校を卒業したのち、京都にある建築関連の学校へ通い、卒業と共に隠岐の島へ戻って来ました。
学生時代に「大工になりたい!」という気持ちが固まり、身内に薦められた吉崎工務店に就職をし、現在6年めになります。

大工職人佐々木

お仕事について

ここ数年、ようやく現場に出る機会が多くなってきた佐々木さん。 それまでは「プレカット」という、建築に必要な材木を工場で加工する業務が主だったので、現場に出て実際に建物を造っていく工程に関わることができ、更にお仕事が充実しているところです。

大工として一番大きな満足感を得られるのは、建築物が完成し、自分が担当した箇所を確認したとき。職人としての経験はまだまだではあるけれど、これから先もずっと現場に立ち続けて仕事をしていきたい、というのが今の佐々木さんの想いです。

大工職人佐々木

インタビュー(1)会社について、雰囲気などお聞かせください

元々、地元に上司の方が住んでいたので、安心して就職することができました。
とにかく人間関係が良く、居心地の良い楽しい会社ですね。

また、会社自体が積極的に資格を取らせてくれるので、技術を伸ばす機会も得やすいのが嬉しいところです。

職人佐々木雄一

大工にはチームプレイという側面もあります。現場によっては、チームで何日間も泊まり込みになることもあり、一緒になって生活を共にしますが、10代~50代までの人間がわきあいあいと過ごす時間が、現場の効率化にも繋がっているのかも知れません。

職人同士で呑みにいくことはけっこうありますが、過去に開催していた社内BBQだとか釣り大会・ソフトボール大会なんかも楽しかったので、また再開してくれたら楽しいだろうな、と思いますね。

職人佐々木雄一

インタビュー(2)島の伝統保持に繋がるお仕事・活動をされているそうですが

先日は島内の重要文化財「玉若酢命神社」の茅葺きの葺き替えや、同じく重要文化財の「佐々木家」の屋根修繕に関わらせていただきました。幼い頃から知っている、貴重な建築物を、まさか自分が仕事で施行するとは思ってもいませんでした。とても貴重な体験です。

玉若酢命神社

また、私生活では伝統神事「御霊会」にも、島に帰って来てから6年間、毎年参加しています。こういった行事で伝統を継いでいくことも大切な使命だと感じています。

御霊会風流

インタビュー(3)お子様が産まれ、島での家族生活はいかがでしょうか

隠岐の島の自然や人が大好きで、島でずっと住み続けていくことは元々心に決めていました。
春は夫婦で山菜取りに山へはいったり、実家の米作りを手伝ったり、夏は海に潜って貝をとったり・・・こういった生活が幼いころから今でも続いています。

この春に長女が産まれたので、また一層仕事にも気合がはいりましたね。笑
有給休暇も取りやすい会社なので、ゆくゆくは家族旅行を計画しよう、と今からとても楽しみにしています。
ただ、娘の同級生が少ないのは気がかり。安心して子育てできる場所だと思うので、何故人口が減少していっているのか不思議なくらいです。最近は若い世代が、島外へ出ずに隠岐の島に残ったり、戻ってきたりする人々が増えているようなので、島の良さを知って、島に住む人々が増えたら良いな、と思います。

インタビュアーより

今回、島前の海士町の現場にお邪魔をして、取材をさせていただきました。

就業中は職人さんたちが黙々とそれぞれの仕事をこなしていく一方で、休憩時間には笑い声がたびたび聞こえ、佐々木さんのおっしゃるとおり、とても人間関係と雰囲気が良い現場だな、と感じました。

これからますます職人としての経験を積んで、次世代に技術を継承していく佐々木さんですが、同時に、私生活では隠岐の島の魅力や伝統を、お子様や若い世代に引き継いでいく「継承者」にもなって行くのでしょう。

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