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【ユネスコ無形文化遺産特集】001 はじめに

2020年12月、弊社の有する重要な技術のひとつである、茅葺きを含めた伝統建築技術がユネスコの無形文化遺産に登録されました。

ユネスコ無形文化遺産とは

無形文化遺産とは、ユネスコの世界遺産の対象となる建築物など有形文化財を指すものではなく、伝統的な音楽や舞踊、演劇、工芸技術といった無形の文化のことを指します。

これら無形のものも、有形の文化遺産と同様にその土地土地の歴史や文化、生活風習と密接に結びついている、重要な文化遺産です。

ところが、技術の革新によるいわゆるグローバリゼーションの進展に伴い、世界各地での消滅が危惧されるようになりました。

そこで、ユネスコは2003年の総会において「無形文化遺産の保護に関する条約」を採択し,これまで世界遺産条約により保護が図られてきた有形の文化・遺産に加えて、無形の文化遺産も国際的な水準で保護していく枠組みを整えたのです。

2020年登録された、「伝統建築匠の技」

 2020年12月に、「伝統建築工匠の技」として、以下の全17項目が新たにユネスコ無形文化遺産に登録されました。

建造物修理建造物木工檜皮葺・杮葺
茅葺檜皮採取屋根板制作
茅採取建造物装飾建造物彩色
建造物漆塗屋根瓦葺(本瓦葺)左官(日本壁)
建具製作畳製作装潢修理技術
日本産漆生産・精製縁付金箔製造

このうち弊社で携わっている項目は、茅葺/茅採取/建造物修理/建造物木工/左官/建具製作の 6 つです。

伝統技術保全への想い

これらの技術を保持している人材は、現状としては余りにも少なく、特殊化している傾向にあります。

しかし、古くからこの国の暮らしに寄り添いながら受け継がれてきたこれらの技術には、現代でも見直されている「持続可能な社会」へ繋がるヒントがいくつも隠されています。

これらの稀少な技術を持ち合わせた人材を育てていくとともに、皆様にも広く知ってもらいたいという想いから、弊社が有している6項目の技術を、これから各事例と共にご紹介させていただきます。

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