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5.212015
【茅葺き特集】(1)差し茅と葺き替え|玉若酢命神社<随神門>茅葺き屋根の葺き替え
今回の施工では、部分的な補修の「差し茅」と、全てを新しい茅に取り替える「葺き替え」をおこないました。
使用したのは、隠岐の島島内で育てられた、島内産の茅。
現在では茅の栽培をおこなっている場所はとても少なく、貴重な資材となっておりますが、こうして地産地消の素材を使用することが、弊社の企業活動におけるひとつの方針でもあります。
離島であるため、資材を島外から運ぶとなると、多くのエネルギーを使用する必要があります。
こういった面から考えると、地産地消をすることはエコである、と言い換えることもできるのではないでしょうか。
まずは掃除
随神門の周りに足場を設置し、まず始めに屋根の掃除をおこないます。
ほうきを使用して、屋根に付着した汚れを落とし、老朽化の具合を確かめます。
今回は、老朽化の激しかった日当たりの悪い北側の部分に於いては「葺き替え」を行うことに。
差し茅
1mくらいに切った茅を屋根に差し、叩き入れていきます。
葺き替
まず、古くなった茅を全て取り払います。
施工は、内側と外側で連携しながらおこないます。
下から順に何層にも重ね、茅を葺いていきます。
最後に、全てを切りそろえていきます。
仕上がりの美しさが決まる、大切な工程です。
今回施工を行ったのは、20~50代までの職人たち。
国指定の重要文化財である玉若酢命神社の改修を通して、伝統ある技術を若い世代へと引き継いでいくことも、島の未来につながる大切な役割であると考えております。
次のレポートでは、施工前と仕上がり後のBefore&Afterをご紹介させていただきます。